孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
こちらを向いた海星さんの手が、私の脇の下に入る。

「ここに来い」

「えっ、ひゃっ!」

さらに持ち上げるようにして彼の上に足を開いて座らされた。
そのまま角度を変え、浴槽の縁に彼が寄りかかる。

「これだと俺の顔がよく見えるから問題ないだろ」

すかさずちゅっと彼は口付けしてきた。

「そういう問題では……」

「そういう問題。
あと、花音も眼鏡をかけているとキスしにくい」

ちゅっ、ちゅっ、と軽く重なる唇は、次第に長く、深くなっていく。
そのうちぬるりと彼の舌が入ってきた。
ぬるり、ぬるりと下が絡まり、頭の芯が痺れて海星に溺れていき――。

「……のん。
花音」

ぺちぺちと軽く頬を叩かれ、意識が戻ってくる。

「はひ……」

次第にはっきりと見えてきた海星さんは、心配そうな顔をしていた。

「ごめん、飛ばしすぎた」

「あっ、えっと。
……大丈夫、です」

と言いつつも、ぐったりと彼にもたれかかる。

「そろそろ上がろうか。
のぼせる」

「そうですね」

身体を離そうとするが、力が入らない。
諦めてまた、彼にもたれた。

「ちょっと動けません……」

「ん、わかった」

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