孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
第七章 嫉妬と愛と
「花音、おはよう」

今日も海星にキスで起こされたが、瞼を開けてちらっとだけ見てまた閉じ、もそもそと布団に潜り込んだ。

「かーのーんー。
起きないと遅刻するぞー」

彼が私を揺すってさらに起こしてくるが、断固拒否だと布団にしがみついた。

「ほんとに遅刻するぞ!」

おりゃっと勢いよく布団を剥がれ、それでもまだ身体を丸めて起きない。

「なー、なんか怒ってる?」

ため息をついて海星は私の枕元に座った。
また彼をちらっとだけ見る。

「かーのーんーさん?」

完全に彼は困り果てているが、言わせてもらおう。
誰のせいで朝だというのに、まだ身体がだるいと思っているんだ。
昨晩ももう無理だっていうのに何度も求めてきて。
だいたいあれだよ?
先週末の身籠もり旅行はちょうど、排卵日近辺だったのもあったわけで。
帰ってきてまでこんなにスる必要はない。

「仕方ないだろ。
今日は花音も俺も泊まりで出張だし。
その分、花音を充電しておかないと、死ぬ」

「……死ぬんですか」

深刻そうな彼がおかしくて、つい頭を上げていた。
その隙を見逃さず、海星が私を抱き起こす。

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