孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
「男どもから熱い視線を送られているだけでも嫉妬で狂いそうなのに、他の男とキス?
どれだけ危機感が薄いんだ?」

「ご、ごめんなさい」

レンズの向こう、そこからは嫉妬の焔で燃え上がる石炭のような瞳が見ていて、恐怖で身体が震える。

「オマエには今一度、自分が誰のものかわからせないといけないな」

薄らと笑う海星は怖いくらいに妖艶で綺麗だった。
外したネクタイを彼が手に取る。

……今からなにをされるのだろう。

ぞくりと背筋が逆立つのを感じる。
怖いはずなのに私の身体は、なにかを期待していた。

「はぁっ、あっ、はぁっ」

薄暗い部屋の中に、荒い吐息が響く。

「ごめん、ごめんな、さいっ!」

カチカチと激しく、海星の動きにあわせてベルトの金具が音を立てる。

「それはなんに対する謝罪だ?」

「ああーっ!」

反省を促すように激しく責められ、悲鳴が漏れた。
ネクタイで縛られ、自由にならない腕がもどかしい。

あれから海星は自由を奪い、なんの準備もできていない私の身体の中へと強引に押し入ってきた。
謝っても許してもらえない、ただ嫉妬をぶつけるだけの乱暴な行為。
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