孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
「私……が……愛……して……いるの……は……かい、……せい、……だけ……」

精一杯の気持ちを込めて、彼に微笑みかける。

「くそっ!」

悪態をつくように声を上げると同時に海星が果てる。
そこで意識はぷっつりと切れた。



目を開けたら海星の顔が見えた。

「おはよう」

緩く笑い、彼が口付けしてくる。

「……おはようございます」

私から出た声は酷くかすっかすでおかしくなった。
昨晩、喉が嗄れるほど喘がされればそうなる。

「昨日はごめんな、あんな酷いこと。
身体、つらくないか」

心配そうに彼の眉間に深い皺が寄った。

「あ、いえ。
大丈夫、なので」

曖昧に笑ってそれに答える。
正直に言えば身体がつらい。
しかし、仕事を休むわけにもいかないし、海星を心配させたくない。

「本当か?
かなり無理、させたし……」

項垂れて海星はかなり落ち込んでいる。
そうやって優しいから、好きなんだよね。

「全然大丈夫ですよ」

証明するように明るく笑い、私から彼にちゅっとキスをする。
途端に彼の顔が輝いていった。

「それに。
嬉しかった……とか言ったら、引きますか?」

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