孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
まるで自分は変わった性癖だと披露しているようで顔が熱い。
けれどこれは、伝えたかった。

「あんなにつらい思いをさせられたのに?」

海星は完全に困惑しているが、まあそうだよね。

「こんなに怒り狂うほど海星が嫉妬してくれているんだ、……と思って」

「あー……」

長く発し、彼は宙を見ている。

「だから嫉妬をぶつけられて滅茶苦茶にされるのが嬉しかったんですが……変、ですか?」

おそるおそる上目遣いで彼をうかがう。
これで変な人だと思われたら、そのときはそのときだ。
それに海星はそれくらいで私を嫌いになったりしないと思うし。

「なんで花音はそうやって、俺を煽るようなこと言うの?」

「へ?」

なんか嫌な予感がするけれど、スルーしてもいいですか?

「でも、昨日は本当に無理をさせたし。
まだ声も掠れてるからな。
我慢する」

目尻を下げて小さくふふっと笑い、彼は私にちゅっとキスした。

「シャワー浴びてこい?
そのままじゃ気持ち悪いだろ」

「そうですね……」

いつもどおり海星が身体を拭いてくれているとはいえ、昨晩は髪も洗っていないしシャワーは浴びたい。

< 211 / 248 >

この作品をシェア

pagetop