孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
第三章 運命を変えたい
今日も髪を撫でる、優しい手で目が覚めた。

「起こしたか?」

ちゅっと軽く口付けを落としてきた海星本部長は、またスーツ姿だった。

「……今日もお仕事、ですか……?」

起き上がろうとしたけれど、彼がそれを止める。

「少し用事を片付けてくる。
花音はまだ、寝てていいよ」

大きな手が、私の瞼を閉じさせる。

「昨日も無理、させたしな」

くすりと小さく笑われ、一瞬で頬が熱くなった。

「……そう、ですね……」

掛け布団を掴み、引き上げて顔を隠す。
昨晩も散々、海星本部長から求められた。
キモチイイを覚えた身体は簡単に何度も達し、終わった頃には半ば、意識を失っていた。

「帰ってきたら一緒にお昼を食べに行こう。
服や、ここで生活するのに足りないものも買わないといけないしな」

「はい……」

髪を撫でる手が気持ちいい。

「じゃあ、いってくる」

そのまま意識はとろとろと溶けていき、優しい口付けを最後に完全に眠りに落ちた。



「よく寝た……」

目が覚めて、大きく伸びをする。
海星本部長はまだ帰ってきていないようなので、起きて簡単に身支度をしてしまった。
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