おさがり姫の再婚 虐げられ令嬢は姉の婚約者だった次期公爵様に溺愛される
46話 王弟は兄の妻に恋をする
返事を待っていると、薔薇はおばあちゃんみたいな声で返してくれた。
『体がかゆくてねえ。とても咲く気にならないんだよ。何かついていないかい?』
「体がかゆいそうです。何かくっついていませんか?」
すると、リシャールはピンときた顔で、茎についていた白い粒を指さした。
「最近この粒が付くようになったんです! 虫みたいなんですけどよく分からなくて……」
「私は樹木に詳しくないんですよね。メグ、手伝ってもらえますか?」
庭園の外に控えていたメグに呼びかける。
彼女は、ジュディチェルリ家の庭のすみにこっそり家庭菜園を作っていて、とれた野菜をシュゼットに食べさせてくれていたので、侍女ながら庭仕事もできる。
メグは、茎を観察するとすぐに「カイガラムシですね」と正体を教えてくれた。
「庭の花を弱らせる害虫です。手で取りのぞいて、綺麗になった茎に木酢液をかけると予防できますよ。庭師小屋まで行ってもらってきます」
てきぱきと行動するメグに、リシャールは目を輝かせた。
「王妃様の侍女さん、お詳しいんですね」
「メグはすごい人なんですよ。私の大切な味方です。今のうちに虫を取りのぞいてしまいましょうか」
「はい!」
シュゼットはリシャールと共に、薔薇についたカイガラムシを一つ一つ駆除していった。
作業が終わるころ、メグが黒っぽい液体を持ってきてくれた。
これが木酢液らしい。
霧吹きに入れて茎にかけていくと、ツンとした刺激臭がした。
全ての作業が終わったのは、おやつ時を過ぎて夕方にさしかかる頃だった。
「やっと終わりましたね」
『体がかゆくてねえ。とても咲く気にならないんだよ。何かついていないかい?』
「体がかゆいそうです。何かくっついていませんか?」
すると、リシャールはピンときた顔で、茎についていた白い粒を指さした。
「最近この粒が付くようになったんです! 虫みたいなんですけどよく分からなくて……」
「私は樹木に詳しくないんですよね。メグ、手伝ってもらえますか?」
庭園の外に控えていたメグに呼びかける。
彼女は、ジュディチェルリ家の庭のすみにこっそり家庭菜園を作っていて、とれた野菜をシュゼットに食べさせてくれていたので、侍女ながら庭仕事もできる。
メグは、茎を観察するとすぐに「カイガラムシですね」と正体を教えてくれた。
「庭の花を弱らせる害虫です。手で取りのぞいて、綺麗になった茎に木酢液をかけると予防できますよ。庭師小屋まで行ってもらってきます」
てきぱきと行動するメグに、リシャールは目を輝かせた。
「王妃様の侍女さん、お詳しいんですね」
「メグはすごい人なんですよ。私の大切な味方です。今のうちに虫を取りのぞいてしまいましょうか」
「はい!」
シュゼットはリシャールと共に、薔薇についたカイガラムシを一つ一つ駆除していった。
作業が終わるころ、メグが黒っぽい液体を持ってきてくれた。
これが木酢液らしい。
霧吹きに入れて茎にかけていくと、ツンとした刺激臭がした。
全ての作業が終わったのは、おやつ時を過ぎて夕方にさしかかる頃だった。
「やっと終わりましたね」