【リレーヒューマンドラマ】佐伯達男のおへんろさん
【コネで私立高校に入学したので大失敗した…】
私は、今治市内にある私立高校に両親の知人のコネで入学した。
遠方の中学の出身なので、寮生活を送っていた。
寮生活は、ひとつの部屋に一年生・二年生・三年生が一人づつ入る3人部屋であった。
寮の規則《ルール》にしたがって、三年間の学園生活を過ごした。
ことの始まりは、私が三年生の三学期の最後の学年末試験が終わった直後のことだった。
私はこの時、卒業後の進路を決めていなかった。
担任の先生は、私に対して『行く大学がないのだったら、付属の短大はどうかな?』と提示した。
付属の短大は、福祉関係や食の関係の学科が中心だった…
そこには、私が学びたい学科はなかった。
だから、行きたくない…
そんな時であった。
寮で2年間一緒の部屋で暮らしていた1学年上の先輩と出会った。
先輩は、ホストの格好をしていた。
私と先輩は、学園広場にあるベンチにこしかけて話をした。
「たくや、お前は卒業後の進路は決まったのか?」
「卒業後の進路?」
「決めてないのか?」
「ええ。」
「お前もしかして、担任から付属の短大へ行けと言われたのか?」
「どうして分かるのですか?」
「顔を見れば分かるよ…」
図星か…
先輩は、私にこう言うた。
「お前、付属の短大へ行って、何がしたいのだ?」
「何がしたいって?」
「福祉関係か食の関係か保育士さんの仕事につきたいのか?」
「いいえ。」
「それならやめろ…福祉関係の仕事や保育士についたらお前はダメになるぞ…」
「ダメになる?」
「ああ、本当だから言うた…おいたくや、オレと一緒に東京で働かないか?」
「東京?」
「オレと一緒にホストクラブで働かないか?」
先輩のひとことで、私は決意を固めた。
オレは…
東京へ行くのだ!!
そして3月1日…
私は、私立高校を卒業した。
卒業式を終えたあと、私はすぐに荷造りした。
そして、その足で木江《きのえ》(広島県大崎上島町)の実家へ帰った。
まずは、実家の家族たちに東京に行くことを伝えてから行こう…
ところ変わって、私の実家にて…
私の実家の家族は、両親と兄夫婦と地元の中学二年生の妹の(私もいれて)6人家族である。
実家に帰って来た私は、家族たちに上京することを伝えた。
実家の両親と嫂《あね》は、私が上京することについては、消極的であった。
父は『お前は…正気か…』と言うて絶句した。
両親は、私に付属の短大へ進学することを強く望んでいた。
嫂《あね》は『付属の短大へ行ったら…卒業後の就職先は紹介してあげるわよ…』と言うた。
嫂《あね》は、元は島の社会福祉法人の障害者の福祉施設の職員だった。
嫂《あね》は『もし、就職先がなかったり見つからなかったら、アタシが島の社会福祉法人の障害者施設の知っている人に頼むから大丈夫よ〜』とやさしく言うた。
けれど、私はラクチンコネで進路を決めてもらうのは絶対にイヤだ!!
この島にいたら、オレはダメになる…
そう感じた私は『上京を強行する!!』と家族たちに言うたあと家出した。
私は、実家の家族たちと平行線をたどった状態で上京を強行した。
ところ変わって、木江天満港にて…
私は、尾道行きの高速船が到着するのを待っていた。
その時、嫂《あね》が港にやって来た。
嫂《あね》は、私にもう一度両親と話し合いをしたらどうかと提示した。
「たくやさん、もう一度お父さんとお母さんと話し合いをしたら?」
私は、嫂《あね》にこう言うた。
「嫂《ねえ》さんがなにを言おうと、オレの気持ちは変わらない!!…嫂《ねえ》さんは何を望んでいるのだよ!!…この島で、家族で仲良く暮らすことができたらそれだけいいのか!?」
私の言葉に対して、嫂《《あね》は困った声で言うた。
「たくやさん、どうしてそんな冷たいことを言うのよ?」
私は、ものすごくとがった声で嫂《あね》に言うた。
「この島にいたら、ぼくは自立できなくなるのだよ!!」
嫂《あね》は、泣きそうな声で私に言うた。
「どうしてそんな大きな声で言うのよぉ…」
「知らねーよ!!オレは今からこの島を出るぞ!!」
嫂《あね》は、困った声で言うた。
「ねえ、たくやさん…1日だけ出発を延期できるかな?」
「延期をしろだと!?」
「だから、お父さんとお母さんと話し合い…」
「したくもねーよ!!」
「どうしてキョヒするのよ!?」
「おやじとおふくろが反対するからキョヒする!!…理由はそれだけだ!!」
「おとうさんとおかあさんは…」
「この島にいたらダメになるのだよ!!」
「アタシたち家族は、たくやさんに島にいてほしい…」
「ふざけるな!!そういう嫂《ねえ》さんはなんだよ…なんで島の社会福祉法人の障害者施設に就職したのだよ…他に行くところがないからラクチンコネで就職したのだろう!!」
「違うわよ!!アタシは、利用者さんのお世話がしたいから…」
「あんたのザレゴトなんか聞きたくねえよ!!」
この時、港に高速船が到着した。
「どけよ!!」
(ドカッ!!)
私は、嫂《あね》を両手でついて倒したあと高速船に乗り込んだ。
その後、私が乗り込んだ高速船が木江天満港を出航した。
突き飛ばされた嫂《あね》は、ぐすんぐすんと泣いた。
尾道港で高速船を降りた私は、尾道駅から在来線の電車を乗り継いで東京に向かった。
ここから先は、私ひとりだ…
孤高の戦いが始まった。
遠方の中学の出身なので、寮生活を送っていた。
寮生活は、ひとつの部屋に一年生・二年生・三年生が一人づつ入る3人部屋であった。
寮の規則《ルール》にしたがって、三年間の学園生活を過ごした。
ことの始まりは、私が三年生の三学期の最後の学年末試験が終わった直後のことだった。
私はこの時、卒業後の進路を決めていなかった。
担任の先生は、私に対して『行く大学がないのだったら、付属の短大はどうかな?』と提示した。
付属の短大は、福祉関係や食の関係の学科が中心だった…
そこには、私が学びたい学科はなかった。
だから、行きたくない…
そんな時であった。
寮で2年間一緒の部屋で暮らしていた1学年上の先輩と出会った。
先輩は、ホストの格好をしていた。
私と先輩は、学園広場にあるベンチにこしかけて話をした。
「たくや、お前は卒業後の進路は決まったのか?」
「卒業後の進路?」
「決めてないのか?」
「ええ。」
「お前もしかして、担任から付属の短大へ行けと言われたのか?」
「どうして分かるのですか?」
「顔を見れば分かるよ…」
図星か…
先輩は、私にこう言うた。
「お前、付属の短大へ行って、何がしたいのだ?」
「何がしたいって?」
「福祉関係か食の関係か保育士さんの仕事につきたいのか?」
「いいえ。」
「それならやめろ…福祉関係の仕事や保育士についたらお前はダメになるぞ…」
「ダメになる?」
「ああ、本当だから言うた…おいたくや、オレと一緒に東京で働かないか?」
「東京?」
「オレと一緒にホストクラブで働かないか?」
先輩のひとことで、私は決意を固めた。
オレは…
東京へ行くのだ!!
そして3月1日…
私は、私立高校を卒業した。
卒業式を終えたあと、私はすぐに荷造りした。
そして、その足で木江《きのえ》(広島県大崎上島町)の実家へ帰った。
まずは、実家の家族たちに東京に行くことを伝えてから行こう…
ところ変わって、私の実家にて…
私の実家の家族は、両親と兄夫婦と地元の中学二年生の妹の(私もいれて)6人家族である。
実家に帰って来た私は、家族たちに上京することを伝えた。
実家の両親と嫂《あね》は、私が上京することについては、消極的であった。
父は『お前は…正気か…』と言うて絶句した。
両親は、私に付属の短大へ進学することを強く望んでいた。
嫂《あね》は『付属の短大へ行ったら…卒業後の就職先は紹介してあげるわよ…』と言うた。
嫂《あね》は、元は島の社会福祉法人の障害者の福祉施設の職員だった。
嫂《あね》は『もし、就職先がなかったり見つからなかったら、アタシが島の社会福祉法人の障害者施設の知っている人に頼むから大丈夫よ〜』とやさしく言うた。
けれど、私はラクチンコネで進路を決めてもらうのは絶対にイヤだ!!
この島にいたら、オレはダメになる…
そう感じた私は『上京を強行する!!』と家族たちに言うたあと家出した。
私は、実家の家族たちと平行線をたどった状態で上京を強行した。
ところ変わって、木江天満港にて…
私は、尾道行きの高速船が到着するのを待っていた。
その時、嫂《あね》が港にやって来た。
嫂《あね》は、私にもう一度両親と話し合いをしたらどうかと提示した。
「たくやさん、もう一度お父さんとお母さんと話し合いをしたら?」
私は、嫂《あね》にこう言うた。
「嫂《ねえ》さんがなにを言おうと、オレの気持ちは変わらない!!…嫂《ねえ》さんは何を望んでいるのだよ!!…この島で、家族で仲良く暮らすことができたらそれだけいいのか!?」
私の言葉に対して、嫂《《あね》は困った声で言うた。
「たくやさん、どうしてそんな冷たいことを言うのよ?」
私は、ものすごくとがった声で嫂《あね》に言うた。
「この島にいたら、ぼくは自立できなくなるのだよ!!」
嫂《あね》は、泣きそうな声で私に言うた。
「どうしてそんな大きな声で言うのよぉ…」
「知らねーよ!!オレは今からこの島を出るぞ!!」
嫂《あね》は、困った声で言うた。
「ねえ、たくやさん…1日だけ出発を延期できるかな?」
「延期をしろだと!?」
「だから、お父さんとお母さんと話し合い…」
「したくもねーよ!!」
「どうしてキョヒするのよ!?」
「おやじとおふくろが反対するからキョヒする!!…理由はそれだけだ!!」
「おとうさんとおかあさんは…」
「この島にいたらダメになるのだよ!!」
「アタシたち家族は、たくやさんに島にいてほしい…」
「ふざけるな!!そういう嫂《ねえ》さんはなんだよ…なんで島の社会福祉法人の障害者施設に就職したのだよ…他に行くところがないからラクチンコネで就職したのだろう!!」
「違うわよ!!アタシは、利用者さんのお世話がしたいから…」
「あんたのザレゴトなんか聞きたくねえよ!!」
この時、港に高速船が到着した。
「どけよ!!」
(ドカッ!!)
私は、嫂《あね》を両手でついて倒したあと高速船に乗り込んだ。
その後、私が乗り込んだ高速船が木江天満港を出航した。
突き飛ばされた嫂《あね》は、ぐすんぐすんと泣いた。
尾道港で高速船を降りた私は、尾道駅から在来線の電車を乗り継いで東京に向かった。
ここから先は、私ひとりだ…
孤高の戦いが始まった。