もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
第7章 〈レッスン4〉 溢れる愛に身を任せる
うちの家族に祝福されて、晴れてお付き合いするようになったわたしと玲伊さん。
あの日から3週間が過ぎた。
いつの間にか梅雨も明け、日中の日差しがぎらぎらと眩しい季節になっていた。
玲伊さんは、とにかく忙しい人なので、ふたりきりで会えたのは、あれからほんの3回ほど、それも、休憩中に書店を訪ねてくれるか、彼の予約の合間のわずかな時間にわたしが会いに行くことだけに限られていた。
今日も夜の10時ごろ「今から会える?」と連絡をもらい、彼の部屋を訪れていた。
ドアを閉めると、挨拶もそこそこに抱きしめられてしまう。
そして、髪にキスを落としながら甘く囁く。
「俺、優紀中毒みたい。一日中、会いたくて、こうやって抱きしめたくて、本当困るよ」
そう言いながら、今度は額や頬にキスの雨を降らせてくる。