もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
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食事をした部屋の奥、引き戸の向こうは真っ白なカバーがかけられた、見るからにふかふかの布団が二組敷いてあった。
枕元の行燈がなんだか艶めかしくて、思わず頬が熱くなる。
部屋に入ると玲伊さんは、わたしを抱き寄せて、布団の上に座らせた。
後ろに回り、首の後ろや肩口に口づけを落としながら、浴衣の襟元に手を差し入れてくる。
すぐに探り当てられた胸の先端をしごくようにつままれ、わたしはすぐに、息を荒げてしまった。
「やっぱり浴衣はいいな。家でも浴衣で寝ることにしようか」
「で、も、う……ん、あっ」
息が上がって答えられない。
だって、もう片方の手で、同時に裾も割られていたから。
そして、なんなく帯をほどかれてしまう。
はだけた胸元に口づけをしながら、玲伊さんは耳元で囁く。
「だいぶ酔ったね。胸のあたりまで薄桃色に染まって、すごく色っぽいよ」
「玲伊さんが……飲ませるから」
その言葉に、口をかすかに歪める玲伊さんのほうが、数万倍、色っぽい。
ほの暗い部屋のなか、はだけた浴衣から逞しい胸板がのぞいていて、目のやり場に困ってしまうほど。