もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
 ふたたび当てがはずれたわたしは、つい、恨みがましい目を向けてしまう。

「優紀……そんな顔して」

 その視線に気づいた玲伊さんが、わたしの頬にそっと触れながら、囁いた。

「玲伊さん……ねえ、お願い……」

 彼は、少し意地の悪い笑みを浮かべて、わたしを見つめる。

「どうして欲しいか、言ってごらん」

 そんなこと、とても言えない。
 わたしはただ、首を振る。

「でも言ってくれないと、してあげられないけど」

 もお……

「だから、いつもみたいに……して欲しい」

「ん?」
 ちょっと頑張ったのに、彼はまだ首をかしげて、わたしを見ている。

「も……玲伊さぁん」

 耐えがたいほど焦らされて、わたしは名前を呼びながら、潤んだ目で彼をじっと見つめてしまう。

 そんなわたしに彼は欲情にかすれた声でつぶやく。
「ああ、もう、優紀はどうしてそんなに可愛いんだよ。本当にたまらない」

 そう言いながら、わたしの頭を撫でて、額に口づける。

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