もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
話し終えた彼はわたしの背に手をあて、隣の椅子を引き、座るように促した。
彼に微笑みかけながら、わたしはゆっくり席についた。
乃愛一行の席は、隣だった。
会場はとても和やかな空気に包まれていたけれど、隣の席だけは、とても気まずい空気が流れていた。
桜庭乃愛はまだ、わたしに鋭い視線を送ってくるけれど、こちらも強い視線で受け止めた。
そのうち、取り巻きの一人が冷笑混じりに呟いた。
「ふーん。今まで散々、香坂さんが自分に好意を持っているようなこと言ってたけど、完全な独りよがりだったわけか、乃愛の」
その言葉を耳にした彼女は、顔を真っ赤にして、もう一度立ち上がり、そのまま、会場を後にした。
***
パーティーはそれから小一時間ほどで終了となった。
ドアの前で見送りに並ぶわたしたちに、皆がお祝いを述べてくれた。
「おめでとう。本当に素敵なカップルですこと」
光島さんがわたしの手を握って、祝意を示してくれた。
とても温かな手だった。
「ありがとうございます」
彼に微笑みかけながら、わたしはゆっくり席についた。
乃愛一行の席は、隣だった。
会場はとても和やかな空気に包まれていたけれど、隣の席だけは、とても気まずい空気が流れていた。
桜庭乃愛はまだ、わたしに鋭い視線を送ってくるけれど、こちらも強い視線で受け止めた。
そのうち、取り巻きの一人が冷笑混じりに呟いた。
「ふーん。今まで散々、香坂さんが自分に好意を持っているようなこと言ってたけど、完全な独りよがりだったわけか、乃愛の」
その言葉を耳にした彼女は、顔を真っ赤にして、もう一度立ち上がり、そのまま、会場を後にした。
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パーティーはそれから小一時間ほどで終了となった。
ドアの前で見送りに並ぶわたしたちに、皆がお祝いを述べてくれた。
「おめでとう。本当に素敵なカップルですこと」
光島さんがわたしの手を握って、祝意を示してくれた。
とても温かな手だった。
「ありがとうございます」