もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
「おいで、優紀」

 その手を握るとぐっと引かれ、すでに全身に水滴を滴らせている玲伊さんの胸に抱きとめられた。

「あのドレスを着た優紀、あまりにも色っぽくてさ。早くこうしたくてうずうずしてたよ」

 耳に蜜のような甘い言葉を注ぎ込まれて、それだけで、わたしはすっかり骨抜きにされてしまう。

 さっと体を洗い、シャンプーもしてもらい、それから、絶え間なく降り注ぐシャワーに打たれながら口づけを繰り返した。

「優紀……」

 彼は腕に一層の力をこめて、わたしを抱きよせる。
 すでに張りつめている彼の欲望がわたしのお腹のあたりで存在感を示している。

「そっちに手をついてごらん……」
 欲情にかすれた声で彼が言う。
「ん……」
 そして、わたしも、素直に彼の言うことをきいてしまう。

 彼の手がわたしの双丘を押し開き、確かめるように狭間を行き来する。

「ああんっ……」

 狭いブースのなか、シャワーの水音と喘ぎ声が満ちてゆく。

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