もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
そのことに今になって、はじめて気づいた。
だめだな。
どうして、わたしっていう人間は、こう気が回らないんだろう。
わかりやすく落ち込んで俯くわたしの目の前で、玲伊さんが小さく手を振る。
「どうかした? お腹が痛いとか?」
「あ、ごめんなさい。違います」
「別に謝ることはないけど。じゃ、俺は行くから」
「オーナー、今日いらっしゃるのは光島様ですよね。わたしもご挨拶に伺います。じゃあ、岩崎さん、あとはよろしくね」と言い残して、笹岡さんも玲伊さんと一緒に一足先に会議室から出ていった。
それにしても玲伊さんと笹岡さん、ああやって並ぶと、絵になるなぁ。
ふとそんなことを思っていると「まず1階のヘアサロンからご案内しますね」と岩崎さんに言われ、わたしは慌てて書類を封筒に入れ、立ちあがった。
エレベーターに乗るなり、岩崎さんがきらきらと目を輝かせて尋ねてきた。
「あの、さっきから聞きたくてうずうずしてたんですけど」
だめだな。
どうして、わたしっていう人間は、こう気が回らないんだろう。
わかりやすく落ち込んで俯くわたしの目の前で、玲伊さんが小さく手を振る。
「どうかした? お腹が痛いとか?」
「あ、ごめんなさい。違います」
「別に謝ることはないけど。じゃ、俺は行くから」
「オーナー、今日いらっしゃるのは光島様ですよね。わたしもご挨拶に伺います。じゃあ、岩崎さん、あとはよろしくね」と言い残して、笹岡さんも玲伊さんと一緒に一足先に会議室から出ていった。
それにしても玲伊さんと笹岡さん、ああやって並ぶと、絵になるなぁ。
ふとそんなことを思っていると「まず1階のヘアサロンからご案内しますね」と岩崎さんに言われ、わたしは慌てて書類を封筒に入れ、立ちあがった。
エレベーターに乗るなり、岩崎さんがきらきらと目を輝かせて尋ねてきた。
「あの、さっきから聞きたくてうずうずしてたんですけど」