魅了持ちの姉にすべてを奪われた心読み令嬢は、この度王太子の補佐官に選ばれました!
「よかったら少しだけ……少しだけ、あの男性と話ができませんか?」
「え? だけど……」
【いくら武器を奪って無力化しているとはいえ、あんな恐ろしいことを企んでいた男性だ。オティリエと直接会話をさせるのは少し不安だな。彼の心の声を聞いてオティリエが傷つくのは嫌だし、きっとものすごく疲れているはずだ。正直、これ以上負担をかけたくない】
ヴァーリックの心の声が聞こえてくる。おそらく彼は自分の考えがオティリエに聞こえていると気づいていないのだろう。言おうか言うまいか迷っているのが伝わってくる。
(ヴァーリック様ご自身も疲れていらっしゃるのだわ)
そのせいでオティリエの能力を弾ききれていない。
けれど、それでも……オティリエはヴァーリックの顔をまっすぐ見つめた。
「知りたいんです。あの人の心を。どうしてあんなにも追い詰められていたのかを……」
ヴァーリックが目を丸くする。
「え? だけど……」
【いくら武器を奪って無力化しているとはいえ、あんな恐ろしいことを企んでいた男性だ。オティリエと直接会話をさせるのは少し不安だな。彼の心の声を聞いてオティリエが傷つくのは嫌だし、きっとものすごく疲れているはずだ。正直、これ以上負担をかけたくない】
ヴァーリックの心の声が聞こえてくる。おそらく彼は自分の考えがオティリエに聞こえていると気づいていないのだろう。言おうか言うまいか迷っているのが伝わってくる。
(ヴァーリック様ご自身も疲れていらっしゃるのだわ)
そのせいでオティリエの能力を弾ききれていない。
けれど、それでも……オティリエはヴァーリックの顔をまっすぐ見つめた。
「知りたいんです。あの人の心を。どうしてあんなにも追い詰められていたのかを……」
ヴァーリックが目を丸くする。