魅了持ちの姉にすべてを奪われた心読み令嬢は、この度王太子の補佐官に選ばれました!
【落ち着け。別に私を名指しされたわけじゃない……これはただの誘導尋問だ。私はなにも知らない――知らないからにはなにも答えなければ済む話で】
「別にこたえなくてもいいよ。証拠は押さえてあると言っただろう?」
ヴァーリックが言う。辺境伯は目を見開き、ヴァーリックのことをジロリと睨みつけた。
「こちらがあなたが武器を購入したルートに関する資料だ。ブランドン男爵を利用して、購入者がわからないように幾重も細工をしたんだね。複数のルートがあったけれど、丁寧に調査をしたらすべてあなたに辿り着いたよ。こんな買い方、普通はしなくていいはずなのに、おかしな話だと思わない?」
「……なんのことかサッパリわかりませんね」
そう返事をしたものの、心臓がバクバクと鳴り響いている。本当は今すぐこの場から逃げ出したかった。
「それから、あなたが神官たちと会合をしていたことについても証言がとれているんだ。過去にあなたの屋敷で働いていた使用人たちに直接聞いたから間違いないよ。それに、あなたはご自身が王都を訪れる際も、必ず神殿に参拝していたそうだね」
「別にこたえなくてもいいよ。証拠は押さえてあると言っただろう?」
ヴァーリックが言う。辺境伯は目を見開き、ヴァーリックのことをジロリと睨みつけた。
「こちらがあなたが武器を購入したルートに関する資料だ。ブランドン男爵を利用して、購入者がわからないように幾重も細工をしたんだね。複数のルートがあったけれど、丁寧に調査をしたらすべてあなたに辿り着いたよ。こんな買い方、普通はしなくていいはずなのに、おかしな話だと思わない?」
「……なんのことかサッパリわかりませんね」
そう返事をしたものの、心臓がバクバクと鳴り響いている。本当は今すぐこの場から逃げ出したかった。
「それから、あなたが神官たちと会合をしていたことについても証言がとれているんだ。過去にあなたの屋敷で働いていた使用人たちに直接聞いたから間違いないよ。それに、あなたはご自身が王都を訪れる際も、必ず神殿に参拝していたそうだね」