魅了持ちの姉にすべてを奪われた心読み令嬢は、この度王太子の補佐官に選ばれました!
「それで、オティリエはどんな能力を持っているの?」
王妃から唐突に話題を切り替えられ、オティリエはハッと前を向く。先ほど同様父親が王妃に耳打ちをしようとしたその瞬間、イアマがグイッと前に躍り出た。
「この子の能力は他人の心を勝手に読んでしまうことですの。なんとも品のない能力でしょう? わたくし気味が悪くって……妃殿下もこの子の前では考え事をしないほうが賢明ですわ。勝手に心のなかを覗かれてしまいますから」
イアマの言葉に、周囲にいた貴族たちが大いに反応する。オティリエは血の気が引く心地がした。
「心を読みとられてしまう? そんなことが可能なのか?」
「この子の前では隠し事ができないってこと?」
【やはりアインホルン家は恐ろしい。近づかないに限る】
飛び交う会話に心の声。耳をふさぎたくても叶わない。
善良な人間はもちろん、後ろ暗いことが存在する人間たちが一斉にいなくなっていく。
王妃から唐突に話題を切り替えられ、オティリエはハッと前を向く。先ほど同様父親が王妃に耳打ちをしようとしたその瞬間、イアマがグイッと前に躍り出た。
「この子の能力は他人の心を勝手に読んでしまうことですの。なんとも品のない能力でしょう? わたくし気味が悪くって……妃殿下もこの子の前では考え事をしないほうが賢明ですわ。勝手に心のなかを覗かれてしまいますから」
イアマの言葉に、周囲にいた貴族たちが大いに反応する。オティリエは血の気が引く心地がした。
「心を読みとられてしまう? そんなことが可能なのか?」
「この子の前では隠し事ができないってこと?」
【やはりアインホルン家は恐ろしい。近づかないに限る】
飛び交う会話に心の声。耳をふさぎたくても叶わない。
善良な人間はもちろん、後ろ暗いことが存在する人間たちが一斉にいなくなっていく。