魅了持ちの姉にすべてを奪われた心読み令嬢は、この度王太子の補佐官に選ばれました!
***
就業後、エアニーについて城を出る。馬車に揺られること数分、オティリエはとあるタウンハウスの前にいた。
「ここは……?」
「ぼくの屋敷です。他の場所だと他人に会話を聞かれる可能性がありますし、落ち着いて話ができませんからね」
応接室に入ると、すぐに侍女たちがお茶を運んできてくれた。人払いをされエアニーと二人きり。彼はすぐに本題を切り出した。
「ヴァーリック様とのこと、どうなさるおつもりですか?」
あまりにも単刀直入に尋ねられ、オティリエはドキッとしてしまう。これまで誰にも……ヴァーリックにすら言及をされなかったことだ。
しかし、エアニーに話を聞いてもらえば、自分一人では辿り着けなかった結論に到達できる可能性がある。オティリエはおそるおそる顔を上げた。
「……長くお待たせしてはいけないとわかっております。ですから、その……お断りしようかと考えていました」
オティリエの返事を聞きながら、エアニーは大きく目を見開く。
就業後、エアニーについて城を出る。馬車に揺られること数分、オティリエはとあるタウンハウスの前にいた。
「ここは……?」
「ぼくの屋敷です。他の場所だと他人に会話を聞かれる可能性がありますし、落ち着いて話ができませんからね」
応接室に入ると、すぐに侍女たちがお茶を運んできてくれた。人払いをされエアニーと二人きり。彼はすぐに本題を切り出した。
「ヴァーリック様とのこと、どうなさるおつもりですか?」
あまりにも単刀直入に尋ねられ、オティリエはドキッとしてしまう。これまで誰にも……ヴァーリックにすら言及をされなかったことだ。
しかし、エアニーに話を聞いてもらえば、自分一人では辿り着けなかった結論に到達できる可能性がある。オティリエはおそるおそる顔を上げた。
「……長くお待たせしてはいけないとわかっております。ですから、その……お断りしようかと考えていました」
オティリエの返事を聞きながら、エアニーは大きく目を見開く。