魅了持ちの姉にすべてを奪われた心読み令嬢は、この度王太子の補佐官に選ばれました!
「母がこれから起きる未来を予言したおかげで、事前に対策が打てた。我が国への影響を最小限に食い止めることができたんだよ」
「そうだったんですか……。けれど、どうしてそんな秘密を私に?」
王妃の能力と功績は素晴らしい。称賛されてしかるべきだ。
けれど、それが公になっていない以上、あえて秘密にしているとしか考えられない。どうしてオティリエに打ち明けるのだろう――?
「母がね、これから起きる未来にオティリエ嬢を視たというんだ」
ヴァーリックがニコリと微笑む。オティリエは目を丸くした。
「私、ですか?」
「そう。具体的にどんなことが起こるかはまだわからないみたいなんだけど、未来ではっきりと君の名前を聞いたというんだ。それで、どんな女性か知りたくて、こうしてオティリエ嬢を夜会に招待をしたんだよ」
「そうだったのですね」
返事をしながらオティリエは小さく息をつく。どうして自分が王宮に呼ばれたのかずっと気になっていた。きちんと理由が存在していたと知り、オティリエは安心してしまう。
「――と、このことを伝えるのが君を連れ出した一番の理由だ。けれど、僕にはもう一つ確認したいことがある」
「確認したいこと、ですか?」
「オティリエ、君は本当にきちんと食事ができているのかい?」
ヴァーリックが真剣な表情で尋ねてくる。オティリエは思わず息を呑んだ。
「そうだったんですか……。けれど、どうしてそんな秘密を私に?」
王妃の能力と功績は素晴らしい。称賛されてしかるべきだ。
けれど、それが公になっていない以上、あえて秘密にしているとしか考えられない。どうしてオティリエに打ち明けるのだろう――?
「母がね、これから起きる未来にオティリエ嬢を視たというんだ」
ヴァーリックがニコリと微笑む。オティリエは目を丸くした。
「私、ですか?」
「そう。具体的にどんなことが起こるかはまだわからないみたいなんだけど、未来ではっきりと君の名前を聞いたというんだ。それで、どんな女性か知りたくて、こうしてオティリエ嬢を夜会に招待をしたんだよ」
「そうだったのですね」
返事をしながらオティリエは小さく息をつく。どうして自分が王宮に呼ばれたのかずっと気になっていた。きちんと理由が存在していたと知り、オティリエは安心してしまう。
「――と、このことを伝えるのが君を連れ出した一番の理由だ。けれど、僕にはもう一つ確認したいことがある」
「確認したいこと、ですか?」
「オティリエ、君は本当にきちんと食事ができているのかい?」
ヴァーリックが真剣な表情で尋ねてくる。オティリエは思わず息を呑んだ。