魅了持ちの姉にすべてを奪われた心読み令嬢は、この度王太子の補佐官に選ばれました!
オティリエの頬が紅く染まっていく。ヴァーリックはしばらく彼女の顔をまじまじと見つめたあと「あっ……!」と大きく声を上げた。
彼は慌てて視線をそらしたあと、気まずそうに口元を隠す。
「ごめん、油断した」
「油断、ですか?」
聞き返しつつ、オティリエはヴァーリックをそっと見上げる。
「つまり……僕ははじめに『心の声を聞かれても困らない』って言ったし、本気でそう思っていたんだけど……結構恥ずかしいものだね。本心だからこそ、余計に」
「え……?」
オティリエはヴァーリックのセリフを聞き返しつつ、胸がドキドキしてきた。
(つまり、さっきの言葉は殿下の本心なの? 本当に?)
確認したいと思うのに、すでにヴァーリックの心の声はまったく聞こえてこない。そのかわり、ヴァーリックの頬はびっくりするほど真っ赤に染まっていて。
オティリエは戸惑いつつもクスクスと声を上げて笑ってしまうのだった。
彼は慌てて視線をそらしたあと、気まずそうに口元を隠す。
「ごめん、油断した」
「油断、ですか?」
聞き返しつつ、オティリエはヴァーリックをそっと見上げる。
「つまり……僕ははじめに『心の声を聞かれても困らない』って言ったし、本気でそう思っていたんだけど……結構恥ずかしいものだね。本心だからこそ、余計に」
「え……?」
オティリエはヴァーリックのセリフを聞き返しつつ、胸がドキドキしてきた。
(つまり、さっきの言葉は殿下の本心なの? 本当に?)
確認したいと思うのに、すでにヴァーリックの心の声はまったく聞こえてこない。そのかわり、ヴァーリックの頬はびっくりするほど真っ赤に染まっていて。
オティリエは戸惑いつつもクスクスと声を上げて笑ってしまうのだった。