私の告白リベンジ!
「好き」と口では言いつつも、全く心がこもっていないその言い方がひっかかったのだ。

悪気のない、むじゃきな葉月ちゃんにゾクッと背すじが冷えていく。

「葉月ちゃん、さっきから何を言ってるの…?」

「うふふ。蘭ちゃんってば本当に素直でかわいいね。でも、カッコいい人だったら、気になっちゃうのが普通じゃない?それに、そんな人と付き合えたら学校中のウワサの的だよ?気分いいよね〜」

彼女のその言葉にサーッと血の気が引いていくのを感じた。

小学生の頃から、葉月ちゃんは優しくて、頭も良くて、お姫様みたいにかわいくて…。

そんな彼女に密に憧れていた子も多かったのに…。

初めて見る葉月ちゃんの雰囲気に私は小さく息を呑む。

「蘭ちゃん、嘉瀬くんは私との方がお似合いだと思うの。だって、みんなもそう言ってるでしょ?だから、ごめんね」

「な、に…?」

最後にクスッと不敵に微笑んだ葉月ちゃんは、私をチラッと見据え、機嫌よく立ち去っていく。

そんな自信満々な様子の彼女に私は、言葉で言い表せないくらいの不安を感じていた。
< 102 / 119 >

この作品をシェア

pagetop