私の告白リベンジ!
「あ…!いた。遅いよ〜。蘭!昼休憩始まってもう20分も経つのにどこ行ってたの」

「ごめんね。トイレが混んでたみたいで…」

アハハと、苦笑いを浮かべ和歌ちゃんが場所取りをしてくれていた席に腰を下ろす。

葉月ちゃんと別れたあと、ようやく和歌ちゃんが待つ3組の教室に足を運んでいた私。

教室内は、ワイワイと楽しそうにお弁当を食べるクラスメイトで溢れている。

どうやら和歌ちゃんは、私が来るまでお昼を食べるのを待っていてくれたみたいでそんな彼女の優しさにほんの少し心が和んだ。

その時。

「…?蘭、なんか顔色悪いけど、どうかした?」

ドキッ。

前に座る私の顔をマジマジと見つめ、首をかしげる和歌ちゃん。

でも、さっきまでの出来事を、彼女になんて説明すればいいのかわからなくて口ごもってしまう。

「そうかなぁ?もしかして午前中頑張りすぎて疲れちゃったのかも」

今、私はうまく笑えてるかな…?

「…そう?あんまり頑張りすぎないようにね。きつかったら保健室ついてこうか?」

「ううん!たぶん、お昼たべたら元気になるから!てか、待たせてごめんね!さ、食べよ〜」

そう言って、お弁当のフタを開け、口にパクっとタコさんウインナーを放り込んでみせた。

『蘭ちゃん、嘉瀬くんは私との方がお似合いだと思うの。だって、みんなもそう言ってるでしょ?だから、ごめんね』

さっきの葉月ちゃんの言葉が頭から離れない。

いったい何をするつもりなんだろう。

チクチクと胸に突き刺さる鈍い痛みに気づかないフリをして私は黙々とお弁当を口に運んだのだった――。
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