私の告白リベンジ!
ガヤガヤと、グラウンドをあとにする生徒たちに紛れて、私もゆっくり足を進めた。

…そろそろ空き教室の方に行っとこうかな。

きっと、柊斗は体育祭実行委員の片付けとかもあるだろうし。先に行って待っといた方がいいよね?

そう考えて私が、空き教室の方へ足を向けた時―。

「白組おしかった〜。でも、みんな頑張ってたよね」

「うんうん…!それに体育祭実行委員の嘉瀬くんと、葉月ちゃんも頑張ってくれたし。葉月ちゃん、いろいろ仕事忙しかったでしょう?ありがとね」

ピクッ。

「ううん。そんなことないよ。実行委員として、当然のことしただけだもん」

私のすぐ後ろから聞こえてきたそんな会話。

どうやら、葉月ちゃんとクラスメイトの子たちが話しているみたい。

思わず聞き耳を立ててしまう自分がイヤで私はわざと、歩くスピードを速めた。

「それに、嘉瀬くんと葉月ちゃん…!本当にお似合いだったよ〜。てか、葉月ちゃんさ実際、嘉瀬くんのことどうなの?好きなら、私応援しちゃう…!」

「うんうん!私も〜」

「えへへ。そんな風に言ってもらえて嬉しいなぁ。でも、嘉瀬くんカッコいいし、私なんかじゃ全然無理だよっ…」

「…!!ってことはやっぱり葉月ちゃん嘉瀬くんのこと!?」

照れたような葉月ちゃんの声と、キャッキャッと楽しそうなクラスメイトの女子の声を背中に私はキュッと唇を噛みしめたのだった――。
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