私の告白リベンジ！
心配になって、ソっと声のする方向へ近づいてみる。

すると。

「…ふーん。そんなに蘭ちゃんがいいの？前にも教えてあげたよね？蘭ちゃんは他に好きな人いるんだよって」

…！？

ふふんっと鼻で笑う葉月ちゃんの口から飛び出した言葉に私はあ然としてしまった。

ちょっと待ってよ。私に他に好きな人がいる？
というか、葉月ちゃんは私が柊斗のこと好きだって気づいてるはずだよね？

ほんの数時間前、体育館倉庫の前でハッキリと『嘉瀬くんのこと好きなんでしょう？』と私に声をかけてきた葉月ちゃん。

なのに、何で私に他に好きな人がいるなんて話になっているのだろうか。

ワケがわからず1人慌てる私をよそに。

「…それがなんだよ？池田ってさ。本当、昔から変わんねーのな。自分が1番じゃなきゃそんなにイヤか？」

まっすぐに葉月ちゃんを見据え、淡々とした口調で問いかける柊斗。

「なっ…」

「つか、咲倉に好きな人がいようといまいと、オレがお前と付き合うことは一生ないから」

「〜…っ！もういいっ！別に私がちょっと本気を出せば嘉瀬くんの代わりなんてすぐに見つけられるんだから」

顔を真っ赤にしてワナワナと唇を震わせた葉月ちゃんは、最後にそう吐き捨てると、くるりと踵を返してその場を立ち去って行った。
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