私の告白リベンジ!
そこまで言って言葉に詰まってしまった。

タイムリープ前、関係を壊すのが怖くて、ハッキリと自分の想いを伝えられなかった私。

それに比べて、柊斗は自分の意見をちゃんと、葉月ちゃんやクラスのみんなの前で伝えたんだもんね。

…すごいなぁ。

「…そんなことねーよ。オレだってずっと言えなくて後悔してたことあるから」

思いがけない柊斗の言葉に私がハッとして顔を上げると、真っ直ぐ私を見つめる彼と視線がからむ。

柊斗…?

いつになく不安そうな表情を浮かべている彼に、目を丸くする。

「あのさ、咲倉。オレが今から言うこと信じられないかもしれないけど、話聞いてくれるか?」

言いづらそうに口を開いた柊斗に、私は内心小さく首をひねったのだった――。





「あ〜…どこから話せばいいんだろうな…。えっと」

話を聞いてほしいという柊斗に連れられ、空き教室へと戻ってきた私たち。

お互い空いている席に腰かけた途端、柊斗は意を決したように語りだす。

何を言われるのかと身構えて、ドキドキしている私に向かって。

「実はオレ、未来から来たんだ」

「…え?」

柊斗の口から飛び出た言葉に体がピタッと固まるのを感じた。

「正確に言うと、本当のオレは高校1年生で。気づいたら、中学1年生の時の自分に戻っていたっていうか…」

つまり、柊斗もタイムリープしてきたってこと!?

まさかの事実に言葉を失ってしまう。

「…っ。あ〜!ゴメン。変なこと言って、意味わからないよな」

くしゃっと自分の髪を触る彼に私はタイムリープしたばかりの頃の自分を重ねていた。
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