私の告白リベンジ!
私もきっと和歌ちゃんに打ち明ける時、こんな感じだったよね。

信じてもらえるか不安で、変な子って思われたらどうしようって…。

思いつめたような柊斗の顔を見て、私はギュッと自分の手のひらを握りしめる。

そして。

「…わかるよ。だって、私も同じだもん。私も、中学の入学式の日にこの時代に戻ってきたから…」

気づけば柊斗に向かってそう声をかけていた。

「…は?咲倉も?」

「うん。本当は目が覚めたら高校の入学式のはずだったの。でも、中学1年生の入学式の日に時が戻ってて…。私だけだと思ってたけど、まさか柊斗も…」

そこまで言って、ハッとする。

つい、気がぬけて"柊斗"って呼んでしまったけど、私ってこの時代で名前を呼ぶの初めてだったよね…?

慌ててチラッと柊斗に視線を向けると。

「なんか蘭に名前で呼ばれるの懐かしいわ」

キュン。

フッと柔らかく微笑んで「蘭」と優しく名前を呼ぶものだから、つい胸がキュッと締め付けられた。

「でも、そっか。蘭も…。だからかな?オレの記憶とはわりと違う出来事が起こってる気がしてて…」

「…!!柊斗も、そう思ってた?実は私もなの。特に葉月ちゃん…!タイムリープ前ってあんなに柊斗のこと好きって感じのアピールなかったよね!?」
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