私の告白リベンジ!
「気持ちって…?」

「…蘭のことが好きってこと。あの頃も今も、ずっと」

一瞬、時が止まったような感覚に陥ってしまった。

はい…?

思わぬ柊斗からの告白に、開いた口がふさがらない私。

しかも。

「せっかく中学の時に戻ったから、今回はちゃんとオレから言いたかったんだ」

なんて、愛おしそうに私を見つめるものだから、ぐっと言葉に詰まってしまう。

「なんなのそれ…」

「…蘭?」

「私だって、ずっと柊斗のこと好きだったもん…!今回だって、告白のリベンジするつもりで…。っていうか、中学3年間、誰のせいで彼氏ができなかったと思ってんの!?」

気づけば、ガタッとその場に立ち上がり、勢いそのまま柊斗に向かってそう言い放っていた。

たぶん、当時言えなかった言葉が、想いが柊斗の告白をきっかけに溢れ出てしまったみたい。

私の勢いに呆気にとられた様子の柊斗は、目を大きく見開く。

しかし、次の瞬間には「ハハッ。それもオレのせいかよ」とおかしそうに笑っていて…。

「…〜っ。そうだよ!今まで告白だって断って…っ!」

そんな彼の様子に、ついムキになって口を滑らせたことに気づく。

「へぇ…?蘭モテるじゃん。ちなみに誰?オレの知ってるヤツ?」

ニコッと微笑んではいるものの、目の奥が笑っていない柊斗にゴクリと息を呑んだ。

「いや、えっと…。告白は気のせいだったかも…」

「さっきヒミツはなしって言ったの誰だったけ…?」

「そ、そうだけど…。というか、告白されたの中2と中3の時だし!まだノーカンだからね!?」
< 115 / 119 >

この作品をシェア

pagetop