私の告白リベンジ!
でも、待って…。
本当にお母さんの言う通り、今まで私が過ごしてきた中学時代の方が逆に夢だったなんて可能性もあったりする…?

なんだか自分でも、今の状況がわからなくなって途方に暮れてしまった。

とりあえず、本当に過去にタイムリープしたんだとすれば学校に行けばわかるはずだよね?

それに中学の入学式のことは鮮明に覚えている。

だって、私が柊斗にはじめて会った日だもん。

『蘭…!』

そう優しく私の名前を呼ぶ終斗のことを思い出し、チクンと胸が痛んだ。

「ちょっとゆっくりしてるところ悪いけど、蘭はあと30分で家を出ないと遅刻よ。それに明も早く朝ご飯食べちゃいなさい」

「わわ。大変!着替えてくる…!」

「…わかったよ」

兄は、未だに私のことを怪しんでいるのか訝しげな視線を送ってくるけど、それ以上は何も言わず、素直に母に従って朝ご飯を食べ始めた。



うん、そうそう。中学の制服はコレだよね〜…。

着慣れた中学の制服に袖を通し、鏡で自分の姿を確認するもなんとも言えない気分になる。
先日、卒業してようやく中学校の制服も最後か、なんて感慨深い気持ちになっていたはずなのに…。

ハァ…と、大きなため息をついて自室を出た私は、再度リビングに顔を出す。

すると。

「蘭、ほら。おにぎりにしてあげたから早く行きなさい?私も入学式が始まる時間には体育館行くから。気を付けて行くのよ」

「う、うん…。行ってきます…」

母がらおにぎりを受け取り、バスの中で食べようと考えていた時。

ふと、思いだしたのは昨日の夜に母としたはずの会話。
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