私の告白リベンジ!
私がそんなことを考えてソワソワしていると。

「みんな、そろってるな?1組担任の橋口康史(やすし)だ。そろそろ入学式が始まるから体育館へ移動するぞー!それじゃ、全員廊下に名前順で並んで」

タイミングよく、廊下の窓から声をかけた橋口先生に救われる。

「緊張するね〜」

「入学式早く終わんねーかな」

橋口先生にうながされ、ゾロゾロとクラスメイトたちが教室を出ていくのに続いて私もサッと席を立った。

とりあえず、よかった…。

まだ、柊斗とは何を話していいかわかんないもん。

ホッと胸を撫で下ろしつつ、私は心の中で小さくため息をつく。

私にとっては、思い出の中の好きな人でも、本人にとっては、初対面のクラスメイトの立ち位置なわけで。

和歌ちゃんの時みたいについ口を滑らせて、柊斗に変な奴認定されても困るしね。

それに、柊斗とはもう一度仲良くなりたい。

彼が最終的に転校してしまうのは、わかってる。
けど、猶予はあと1年もあるんだもん。

まだ元の時代への戻り方だってわかんないし、せっかく過去に戻ってきたんなら、柊斗に私の想いを伝えたい。

それと並行して、元の時代への戻り方も考えればいいよね…!

よし、頑張るぞ〜!

うんうんと、1人でそんなことを考え、私は改めて気合を入れ直した。
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