私の告白リベンジ!

4.キョリのつめ方

「新入生、入場。1年1組」

――パチパチ、パチパチ。

1年生が体育館内に入場すると、保護者や在校生から大きな拍手が巻き起こる。

きっと、お母さんもあの中のどこかにいるんだろうなぁ。

保護者席に座るたくさんのお父さん、お母さんたちの姿を横目に私は体育館内へと足を踏み入れた。

きちんと整列したクラスメイトたちは、みんな緊張した面持ちで入場している。

かくいう私はと言うと…。

まぁ、2回目だしね〜。
今のところ、記憶の中にある入学式と同じだな。

全く緊張せずに、周りを見回す余裕まであるくらい。

実際の入学式の時は、緊張でかなり表情が強張っていたような記憶があるんだけどね…。

苦笑いを浮かべつつ、体育館内に並べられている席に1組全員が腰をおろすと、続いて2組、3組と順番に体育館の中へ入ってきた。

…あ!和歌ちゃんだ。

3組の入場の時には、和歌ちゃんの姿も確認できて、嬉しさから思わず表情がほころぶ。

そんな私に和歌ちゃんも気づいてくれたようで、ニコッと笑顔を向けてくれた。



「え〜…新入生のみなさん、ご入学本当におめでとうございます。これからは、中学生となり、小学生の頃よりも勉強も―…」

校長先生のお祝いの言葉に、思わずあくびが出そうになるのをどうにか堪える私。

もう、校長先生ってば、相変わらず話が長いなぁ。

中学校の卒業式の時も、話が長くてうんざりしたことを思い出す。
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