私の告白リベンジ!
ドキドキ―。

隣に座る柊斗に自然と意識が持っていかれる。

ど、どうしよう。まず、私から声かけてみるべき?

まずは、仲良くならないと話もできないし…。

そんなことを考えつつも、行動できずにモヤモヤしている私に向かって。

「…ねぇ、オレに何か言いたいことでもあるの?」

「…っ」

チラチラと横目で見ていたのを柊斗に気づかれていたようで、怪訝そうな表情を浮かべて、私に声をかけてきた。


「…あ、えっと。さっき、あの…。嘉瀬くんがせっかく声かけてくれたのに緊張してて、素っ気ない返事しかできなかったから…。良くなかったなって気になってたの」

これは本当のこと。

緊張してたとはいえ、あんな風に顔を背けてしまったらいい気分はしないだろう。

「あぁ…。さっきの?別に気にしてないから。咲倉さんも気にしなくて大丈夫だよ」

ズキン。

なんだかその瞬間、柊斗に一線引かれてしまったような気がして思わず胸が痛む。

いやいや、初対面の距離感なんてこんなものだよ。

こっちが一方的に知ってる状況って、案外キツいなぁ…。

「えっと…。あ、嘉瀬くんって西小って言ってたよね?1組は西小の子多いの??」

「あ〜…。まぁ、ボチボチかな。朝話してた…ほら、1番前の廊下側にいるやつ。アイツ、岡 健太朗(けんたろう)っていうんだけどあの辺は西小」
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