私の告白リベンジ!

そう。彼の言う通り。

転校後、柊斗はなぜかSNSのアカウントを全て削除してしまったようで、全く連絡がとれない状況になってしまっていた。

あぁ、そうか…。もう連絡も取りたくなってことね。

と、当時はそのことがなんだかんだ1番ショックだったのだ――。


「そうなんだ〜。話しやすそうな子だね」

「…うるさいだけだよ」

面倒くさそうにふいっと視線をそらす柊斗に私は。

「…そ、そっか…」

と、相づちを打つ。

「……」

「……」

会話終了。

…なるほど、これが今の私と柊斗のキョリ感か。

こんなに柊斗と話すことが難しいなんて、当時は思いもしなかった。

気まずい雰囲気のなか、私が再度声をかけるべきか迷っていた、その時。

ガラッ――。

「お!みんな、入学式お疲れ様!それじゃ、今からホームルーム始めるからなぁ」

と、ニカッと良い笑顔で登場したのは、担任の橋口先生だ。

橋口先生って、本当に良いタイミングで入って来てくれるな。

ちょっと熱血で暑苦しいなぁとか、めんどくさいなぁとか思っててごめんなさい!

心の中で、橋口先生に謝りつつ、私はキラキラした瞳で教卓の前に立つ先生の姿を見つめた。
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