私の告白リベンジ!
そして、それだけ言い放ち、すぐに自分の席に腰を下ろす柊斗。

「キャッ。嘉瀬柊斗くんだって〜…」

「名前もステキ〜。やっぱりうちのクラスで、1番カッコいいよね!」

「……」

クラスメイトの女子たちからの黄色い声と、熱い視線を受けつつも、全く気にした様子のない柊斗に私はなんだかホッとしてしまう。

タイムリープする前も、今みたいな出来事は何度かあった。

まるで、アイドルでも見るかのように、一方的に想いを寄せる女子も多かったように思う。

けど…。

そういえば、柊斗ってあれだけモテたのに結局誰とも付き合わなかったよね。なんでだったんだろう…。
うちの学校ってわりと可愛い女の子も多かったのに。うーん…?

そんなことを思い出し、心の中で私が小さく首をひねっていると。

「…よし!これで自己紹介は済んだな。そういうわけで、1年間このメンバーで楽しく過ごしていきたいと思う。みんな、良い1年を過ごそうな。それじゃ、今からいくつかプリントを配るぞー。それが終われば今日は解散だ」

クラス全体に聞こえるくらいの大きな声でそう言った橋口先生はおもむろに教卓をおり、前の席に座る生徒たちへ順番にプリントを配り始めた―。
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