私の告白リベンジ!
「嘉瀬くんってば、なんで和歌ちゃんに対してそんなにけんか腰なの?和歌ちゃんすっごく良い子なのに…」

私にとって、和歌ちゃんは1番の女友達。

だからこそ、柊斗と仲良くしてほしいんけどなぁ…。

1年生の終わりに転校してしまった柊斗に、和歌ちゃんを紹介できなかったことも私の心残りの1つだったから―。

「…別に?てか、あの村田ってヤツ、なぜか最初からオレに対して敵意むき出しだったんだよなぁ。だから、ついこっちも応戦しちゃうていうか」

バツが悪そうにふいっとそっぽを向く柊斗の態度を観て、私が小さくため息をついた、その時。

「ったく、柊斗は素直じゃないなぁ。どうせ村田さんに咲倉ちゃんとの時間とられるのがイヤなだけだろ?」

「え?」

「は!?健太朗バカじゃねぇの。適当なこと言うなよ…!」

「はいはい。怒るなって。あ!もう授業始まるじゃん。オレは席に戻ろっと」

ニヤニヤとからかい口調の岡くんは、それだけ言い放つとサッサと自分の席に戻っていく。

「えっと。さっきのは、健太朗が適当言ってるだけだから…」

「う、うん!もちろん、わかってるよ」

「そ、そうだよな」

「…うん」

お互いの間に気まずい空気が流れた瞬間。

――キーンコーンカーンコーン。

と始業のチャイムが鳴り響いて思わずホッと胸を撫で下ろしてしまった。
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