私の告白リベンジ!
「じゃあ、女子は池田、男子は嘉瀬が実行委員ということで。早速で悪いが今日の放課後から話し合いがあるんだ。2人ともよろしく頼むな。そしたら、次の話だが…」

と、橋口先生は、決定事項だけ確認し、さっさと次の話へと移っていく。

クラスメイト達も、先生の話に耳を傾ける中。

なんでこんな不安になるんだろう…。
実行委員が一緒ってだけなのに。

未だに、モヤモヤとした気持ちが胸の中でくすぶっているのを感じながら、私は小さくため息をこぼしたのだった――。



「咲倉悪い…。今日、放課後遊ぶ約束してたのに…」

申し訳無さそうに顔を伏せる柊斗に向かって私はフルフルと首を横にふる。

放課後、遊ぶ約束をしていた私たちだったが、急遽、柊斗が体育祭実行委員に選ばれてしまったため、今日の約束は延期になってしまったのだ。

「嘉瀬くん、実行委員なんだからしょうがないって…!私のことは全然気にしなくて大丈夫だから。委員頑張って」

柊斗の前では、ニコッと笑顔でそう言ってのけたものの…。

「嘉瀬くん…!実行委員は図書室であるんだって。一緒に行きましょう」

と、可愛く微笑んで、声をかける葉月ちゃんの姿を見ると、やっぱり気持ちが落ち着かない自分がいることに気づいた。

「…ハァ」

煩わしそうに小さくため息をこぼす柊斗は足早に教室を出ていく。その背中を追いかけるように、「あ!嘉瀬くん、待ってよ〜」と葉月ちゃんも続けざまに教室をあとにした。

そして、2人の姿が見えなくなった瞬間。

「ねぇ、葉月ちゃんって嘉瀬くんのこと好きなのかな!?」

「そうなんじゃねぇの?つか、びっくりしたよな。実行委員決めの時!池田って案外、積極的なんだな〜」

クラス内がそんな話題で持ちきりになる。
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