私の告白リベンジ!
「ありがとう…グスッ」

お礼を言って、私は彼女から受け取ったティッシュで涙を拭き取った。

「蘭ちゃん、大丈夫…?少しは落ち着いた?」

おずおずと私に声をかけてくれた和歌ちゃんに、私はコクリと首を縦に振ってみせる。

「うん…。ゴメンね、急に泣いちゃったりして」

「蘭ちゃんの気持ち考えればしょうがないよ。ずっと、不安だったよね…」

シュンと肩を落とし、まるで、自分のことのように心配してくれる彼女の優しさに私は心がポカポカと温かくなっていくのを感じていた。

「それにしてもタイムリープか…。どうやったら、元の時代に帰れるんだろうね。蘭ちゃんは何かタイムリープのきっかけとか原因とか心当たりはないの?」

ドキッ。

「え〜っと…。私もハッキリした原因はわかってないの。でも、中学時代に心残りみたいなのはあってね…」

突然の予想外の質問に、私は曖昧な笑みを浮かべる。

「心残り…?なにそれ!?ちょっとそこ詳しく教えて…!何か原因究明になるかもしれないよ」

前のめりになる和歌ちゃんに私はゴクリと息をのんだ。

…やっぱりそこは気になるところだよね。

でも、タイムリープのことを信じてくれた和歌ちゃんになら、柊斗とのことも素直に話せる気がする。

「…和歌ちゃん、ちょっと話が長くなるかもしれないけど、最初から話すね…」

そんな前置きから、私は柊斗との出来事を話し始めた。

タイムリープ前の柊斗との出会い。

いつの間にか彼のことを好きになったこと。

そして、突然の別れ…。

「……」

そんな私の話を和歌ちゃんは、ずっと黙って聞いてくれていた。
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