私の告白リベンジ！

7.気まずい関係と初デート

――翌日。

「おはよ〜。ねぇねぇ、1組の池田さんと嘉瀬くんの話聞いた？」

「あ…！1組の友達に聞いたよ〜。なんか、池田さんが嘉瀬くんに告白したって？」

「え！？違うよ〜。たしか、嘉瀬くんが池田さんのこと気になってて委員会一緒にするのオッケーしたって聞いたよ」

1組の教室に向かう途中の廊下で、他のクラスの生徒たちのそんなささやき声が聞こえてくる。

どうやら昨日のホームルームでの出来事は、尾ひれがついて他のクラスの生徒たちにまで広まっているみたい。

しかも、途中からはなんだか事実とネジ曲がって伝わっているし…。

柊斗、大丈夫かな…。

周りから、色々と言われるのが嫌いな柊斗のことだ、きっと今頃――。

――ガラッ。

私が1組の教室に到着した瞬間、予想通りいつもより重い空気を感じて私は苦笑いを浮かべる。
　
教室の窓側、一番後ろの席に座る柊斗は頬杖をついて窓の外を眺めていた。

イライラとした空気を隠しもしない柊斗を遠巻きに見つめるクラスメイトたち。

うーん。やっぱり、機嫌最悪だなぁ。

「嘉瀬くん、おはよう」

自分の席に足を進め、隣の席に腰を下ろした私は控えめに声をかけてみる。
< 59 / 119 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop