私の告白リベンジ!
「え…!ほ、本当に?う、うん!行く!行きたい…!」

予想していなかった柊斗からの誘いに私はつい前のめりになってしまう。

「ハハッ。なんだよ、それ。必死すぎだろ」

「そ、そんなに笑わなくてもいいじゃん」

柊斗がおかしそうにケラケラと笑う姿を見て、思わずカーッと頬に熱が集まるのを感じた。

そんなに必死すぎた?
でも、ちょっとあの頃みたいで嬉しいかも。

昔と同じ素の笑顔をみせてくれるようになった柊斗の姿に、思わず口もとが緩んでしまう。

そんな緩んだ顔を見られるのがなんだか恥ずかしくて、ふいっとそっぽを向く私。

「笑って悪かったよ。じゃ、遊びに行く日とか決めようぜ。てか、咲倉はどっか行きたいところないの?」

「えーっと…。最近観たい映画あったんだよねぇ。あ!あと駅前にできたっていうカフェも気になってるし。そうそう!隣町の水族館リニューアルしたんだって!そこも気になってたの」

「それ全部は、さすがに欲張りすぎ」

「はっ!たしかに…」

その後は、最初の気まずい空気が嘘のように、普段通りに接することができた。

2人でどこに行くかの話で盛り上がり…。

――キーンコーンカーンコーン。

気づけば始業のチャイムが鳴り始め、私たちは慌てて授業の準備をする始末。

ふふ。やっぱり、柊斗との関係はこうでなくちゃ。

心の底から、改めてそう思えた瞬間だった。
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