私の告白リベンジ!
きっと、柊斗的には応援団みたいな忙しい役をやれば、いちいち自分に絡んでくる回数も減ってラクになるとでも思っているのだろう。

ジッと真っ直ぐに岡くんを見つめる柊斗の心の奥が手に取るようにわかってしまった私は、思わず苦笑いを浮かべる。

けど、純粋な岡くんはその言葉を素直に受け取ったようで…。

「柊斗…。オレのことそんなに評価してくれてたんだな、応援団なんて責任のある役オレにしかできねーよな!うんうん!」

と、最終的には、自分の都合の良いように解釈している始末。

「来年やってみるかな〜♪」なんて鼻歌まじりにつぶやく岡くんの姿に。

そういえば、3年生の時は岡くんが青の団長してたっけ?

と、昔の記憶がよみがえってきた。

その時期だけは、後輩女子からモテたって卒業式前に、自慢していたことを思い出しクスッと内心笑みをこぼす。

「んじゃ、せっかくだから来年は柊斗も一緒に応援団やろうぜ!オレと一緒なら活躍間違いなしだろ」

「…遠慮しとく」

「えー。つれねぇな!いいじゃん、応援団!思い出になるし。ねぇ、咲倉ちゃん」

「へ…?あ、うん。そうだね」

岡くんから急に話を振られ、私は反射的にコクコクと頷いてしまった。

来年か…。

でも、来年の体育祭の時には柊斗、もういないんだよね…。
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