私の告白リベンジ!
「わぁ…!すごーい」

水族館の中に足を踏み入れた私は、久しぶりに見る大きな水槽に圧倒されてしまう。

リニューアルオープンしたばかりだからか、カップルから親子連れ等お客さんも多くてかなり館内は賑わいを見せていた。

「ほんとだな。咲倉、イルカショー11時からだって。あとで見に行こうぜ」

「うん…!楽しみ〜」

ニコッと満面の笑みを浮かべる私に柊斗も小さく微笑み返してくれる。

とりあえず、イルカショーが始まるまでの時間は、館内の水槽を見て回ることにした。

「ペンギンだ〜!かわいい」

「こっちは、ヒトデとクラゲだってさ」

さっきまでの気恥ずかしさはどこへやら、楽しく水族館内を散策する私たち。

それに、いつの間にかお互いに手を離しても、どちらからともなく、つなぐようになっていて…。

そんな2人のキョリ感を私が心地よく感じ始めていた頃。

「ねぇ。見てみて。あの子たち中学生カップルかな?かわいいね〜」

「ふふっ。本当だ。手つないでる〜。かわいい」

高校生くらいのお姉さんたちが、すれ違いざま私と柊斗を見てヒソヒソとささやいている声が聞こえてきた。

カップル…!?

その響きがくすぐったくて、ボンッと顔から火が出そうになる。
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