私の告白リベンジ!
「イルカショー、すごかったね」

久々に見たイルカショーはとにかく迫力満点。

華麗なジャンプに、ボールや輪っかを使ってのパフォーマンス。

飼育員さんとの息ぴったりなやり取りに私は終始感心してしまった。

しかも、ジャンプの勢いがすごくて、1番先頭の席に座っていたお客さんはずぶ濡れになっていて。

それはそれでとっても盛り上がってたし、楽しそうだったから、次の機会があればぜひとも先頭の席に座りたいものだ。

「いや〜。私もイルカに触りたかった…!」

そんないまだ興奮さめやらない私に向かって。

「つか、そろそろどっかで休憩しない?オレ、腹減ってきた」

と、柊斗が若干、疲れたような口調で声をかけてくる。

「あ…!そうだよね。ちょうどお昼の時間だし…」

チラリと館内にある時計を確認すると、すでに12時を少し過ぎていた。

たしかに、言われてみれば私もお腹すいたかも。

そう気づいてしまえば、私もだんだんとお腹がすいてきて我ながら単純だなぁと苦笑いを浮かべる。

「じゃ、休憩も兼ねてご飯食べようぜ。咲倉、何食べたい?」

「うーん…。あ!そういえばさっきプールに行くまでの途中でフードコートみたいなところあったよ。メニューはちゃんと見れてないけどパッと見た感じ、どの店も美味しそうだった」

先ほど歩いていた時、飲食店がいくつか並んでるエリアがあったことを思い出した私はそんな提案をしてみた。

「フードコートか。まぁ、そっちのほうがお互い好きなの頼めそうだし、そうするか」

「うん…!」

次の行く先が決まり、私たちは並んで歩き出す。

水族館限定のメニューとかあるかなぁ〜。

なんて、心の中で1人ワクワクをつのらせる私。

けど、その数分後…。

フードコートへ向かったことを後悔する出来事に見舞われるなんてこの時の私は予想もしていなかったんだ――。
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