私の告白リベンジ!
さっきのって夢…?

『オレは"デート"だと思ってるから』

『咲倉とふたりきりがいい』

〜…っ!?

先ほど柊斗が、葉月ちゃんに言い放ったセリフを思い出すと、私はブワッと赤面してしまう。

もう…。なんなの〜!?色々といきなりすぎるし。

理由(わけ)わからないよ…。

いまだに振り返らず、つかんだ私の手首を引く柊斗。

冷静な彼の表情からは、今何を考えているのか察することができなかった。

ドキン、ドキン―。

そして、そんな柊斗とは対照的に、緊張MAXの私。

だんだんと早くなっていく心臓の鼓動が、つかまれた手首から伝わってしまうんじゃないかと心配になる。

でも、水族館を出る頃には――。

がっちりと、手首をつかんでいた柊斗の手は、最初のように私の手を優しく包みこんでいて…。

ひたすら、前を見つめて歩き続ける柊斗に、私は結局なんと声をかけて良いのかわからなくなってしまっていた――。
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