私の告白リベンジ!
真剣な表情で、岡くんに向かってそう言ってのける柊斗に不覚にもときめいてしまう。

「ふ〜ん…。まぁ、しょうがねぇなぁ。んじゃ、柊斗これ貸しイチだぞ〜」

一瞬、ニヤッと楽しそうにほくそ笑んだ岡くんは、柊斗に向かってそう言うと。

「ん〜…。じゃあ、オレの親友の町田くんと仲良しの山城さん一緒に来てくれる?」

「え、私ですか…!?」

私の前に座っていた女子のうちの1人、山城さんに声をかける。

そして、「じゃ、お先に」と彼女の手を引いて先にゴールに行ってしまったのだった―…。

「……」

「……」

その場に残された私と柊斗。
2人の間にほんの少し気まずい沈黙が流れる。

応援席にいるクラスメイトたちの視線がチクチクと刺さるなか。

「…咲倉、来て」

先に口を開いたのは柊斗のほうだった。

「う、うん…」

緊張しつつ、差し出された彼の手をおずおずと取る。

ギュッ。

優しく握られた手の感触から、水族館で手を繋いだ時のことが思い出され、ポッと頬に熱が集まった。

ねぇ、柊斗…。今、何考えてるの??

真っ直ぐに目的のゴールに向かって駆けていく柊斗の背中を見つめ、私はドキドキと高鳴る鼓動を抑えることができないでいた。
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