私の告白リベンジ!
『1着は白組!2着は青組。そして、3着、白組です…!』

そんなアナウンスが響き渡り、「ワァ…!」と盛り上がりを見せる借り物競走。

私と柊斗は、なんとか3着でゴールすることができた。

ギリギリ得点圏内の順位に滑り込んで私はホッと胸をなでおろす。

ちなみに、1位は、私たちより先にゴールに向かった岡くんたち。

1位の旗の前に座れて、かなり嬉しそうな岡くんと、少し頬がピンク色に染まっている山城さん。

あれ、もしかして山城さん、岡くんのこと…?

恥ずかしそうにしつつも、キラキラとした瞳で岡くんを見つめている彼女に私は気のせいじゃないと悟った。

ふふ。なんか和むなぁ〜。

山城さんの初々しい態度に、ついほっこりした気持ちになっていると。

「あ…。手、急に繋いで悪い…」

「う、ううん…。全然大丈夫。えっと、3位に滑り込めてよかったよね…!」

突然、パッと離された手になんだかすごく寂しさを覚えてしまった。

やっぱり学校で手なんか繋いでたら、周りのみんなに勘違いされるかもだし、しょうがないよね。

そう自分に言い聞かせ。

「そういえば、嘉瀬くんの借り物のお題って結局、なんだったの?」

私は、気にしてないことをアピールすべく、わざと話題を変えてみる。
< 95 / 119 >

この作品をシェア

pagetop