このままずっと甘い夜を 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
名取くんの吐息が耳にかかり、くすぐったさにわたしは身をよじらせる。
「壇上に上がったときに、すぐ目にとまった。一瞬信じられなかったけど、間違いなく澪だって」
…驚いた。
パーティーの初めの挨拶のときには、すでにわたしのことを――。
「俺…振られた側だから、馴れ馴れしく話しかけないほうがいいのかなと思って遠目に見ているだけだったけど…。澪があんなことになって、放っておけなかった」
“あんなこと”とは、わたしのパーティードレスがずり下がったトラブルだ。
「気づいたら体が勝手に動いてた。あの場では周りの視線もあって他人のフリをしていたけど…」
…そうだったんだ。
そんなことまで考えてくれて。
「平静を装いながらパーティーに戻ったけど、部屋に帰ったら澪がいなくなってるんじゃないかと思って…本当は不安だった」
「壇上に上がったときに、すぐ目にとまった。一瞬信じられなかったけど、間違いなく澪だって」
…驚いた。
パーティーの初めの挨拶のときには、すでにわたしのことを――。
「俺…振られた側だから、馴れ馴れしく話しかけないほうがいいのかなと思って遠目に見ているだけだったけど…。澪があんなことになって、放っておけなかった」
“あんなこと”とは、わたしのパーティードレスがずり下がったトラブルだ。
「気づいたら体が勝手に動いてた。あの場では周りの視線もあって他人のフリをしていたけど…」
…そうだったんだ。
そんなことまで考えてくれて。
「平静を装いながらパーティーに戻ったけど、部屋に帰ったら澪がいなくなってるんじゃないかと思って…本当は不安だった」