皇帝陛下がやっぱり離縁したくないと言ってくるのですが、お飾り妃の私が伝説の聖女の生まれ変わりだからですか?
「そうですね! それがいいと思います! ニコライ様も久々に同行できて、お喜びになるのではないでしょうか」
アガットが目を輝かせる。
「でもお忙しいようだから、ご迷惑じゃないかしら」
「どうしてもお忙しければ、そのときは日を改めたらいいと思います」
「そうね。お願いする前から心配してもしょうがないものね」
ニコライは毎朝、様子を見に部屋に来てくれたが、どこにも出かける予定はないと知ると、宮殿での公務に戻っていた。
リオネルもそうだが、アンリの一件があって以降は特に忙しなく働いている。不穏な動きはないか探るとともに、皇都一帯に目を光らせているようだった。
エリーヌは、ダリルに【明日、都合がつけば伺います。クッキーも楽しみにしておりますね】と文をしたためて飛ばした。
アガットが目を輝かせる。
「でもお忙しいようだから、ご迷惑じゃないかしら」
「どうしてもお忙しければ、そのときは日を改めたらいいと思います」
「そうね。お願いする前から心配してもしょうがないものね」
ニコライは毎朝、様子を見に部屋に来てくれたが、どこにも出かける予定はないと知ると、宮殿での公務に戻っていた。
リオネルもそうだが、アンリの一件があって以降は特に忙しなく働いている。不穏な動きはないか探るとともに、皇都一帯に目を光らせているようだった。
エリーヌは、ダリルに【明日、都合がつけば伺います。クッキーも楽しみにしておりますね】と文をしたためて飛ばした。