皇帝陛下がやっぱり離縁したくないと言ってくるのですが、お飾り妃の私が伝説の聖女の生まれ変わりだからですか?
立ち上がり、リオネルがエリーヌのもとに駆け寄る。その瞳は驚きと戸惑いに満ちていた。
「邪魔をするな、エリーヌ!」
無数の氷の矢が、今度はエリーヌに向かって飛んでくる。
もはや、そのような攻撃はリオネルと、完全に魔力の目覚めたエリーヌにとっては子ども騙しと言ってもいい。
「神々しい盾」
銀色に輝く盾が、矢を折り弾け飛んでいく。
「アンリ様、もうお止めください。なにをしても……無駄なのです」
エリーヌは肩で大きく息をしながら訴えた。
慣れない魔力で体力を消耗しているのだ。今にも膝を突きそうだったが、なんとか耐えて踏ん張る。
「諦めろ、アンリ」
「うるさいうるさいうるさい!」
アンリは地団太を踏み、両手で耳を塞いだ。
「邪魔をするな、エリーヌ!」
無数の氷の矢が、今度はエリーヌに向かって飛んでくる。
もはや、そのような攻撃はリオネルと、完全に魔力の目覚めたエリーヌにとっては子ども騙しと言ってもいい。
「神々しい盾」
銀色に輝く盾が、矢を折り弾け飛んでいく。
「アンリ様、もうお止めください。なにをしても……無駄なのです」
エリーヌは肩で大きく息をしながら訴えた。
慣れない魔力で体力を消耗しているのだ。今にも膝を突きそうだったが、なんとか耐えて踏ん張る。
「諦めろ、アンリ」
「うるさいうるさいうるさい!」
アンリは地団太を踏み、両手で耳を塞いだ。