皇帝陛下がやっぱり離縁したくないと言ってくるのですが、お飾り妃の私が伝説の聖女の生まれ変わりだからですか?
そしてその考えは当たっているように思えた。
ダリルはリオネルの話を聞き終えたまま、深く考え込んでしまった。
「ダリル、なにか思い当たる節が?」
「ひとつ見ていただきたいものがこちらに」
ダリルは立ち上がり、鍵のかかった執務机の引き出しから分厚い本を取り出した。
再びソファに腰を下ろし、それをテーブルの上で広げる。
「これは?」
タイトルはほぼ消え、端々はボロボロ。とても古めかしい本だ。
「大陸の歴史が書かれたものでございます」
「歴史書? 見るのは初めてだが?」
リオネルは幼い頃から帝王学を学んできた。魔石関連はもちろん、天文学に文学、地理はもちろん歴史に関する書物も大陸に存在するものは読破していると言ってもいい。
そのリオネルが初めて目にする本とはいかに。
ダリルはリオネルの話を聞き終えたまま、深く考え込んでしまった。
「ダリル、なにか思い当たる節が?」
「ひとつ見ていただきたいものがこちらに」
ダリルは立ち上がり、鍵のかかった執務机の引き出しから分厚い本を取り出した。
再びソファに腰を下ろし、それをテーブルの上で広げる。
「これは?」
タイトルはほぼ消え、端々はボロボロ。とても古めかしい本だ。
「大陸の歴史が書かれたものでございます」
「歴史書? 見るのは初めてだが?」
リオネルは幼い頃から帝王学を学んできた。魔石関連はもちろん、天文学に文学、地理はもちろん歴史に関する書物も大陸に存在するものは読破していると言ってもいい。
そのリオネルが初めて目にする本とはいかに。