皇帝陛下がやっぱり離縁したくないと言ってくるのですが、お飾り妃の私が伝説の聖女の生まれ変わりだからですか?
呼び返された喜びで、思わず彼女に抱きつく。
「よかった……」
「あのときみたいにご心配してくださったんですか?」
「あたり前だ。目覚めないんじゃないかと不安で堪らなかった」
彼女の髪に唇を押しつける。ほのかに甘い香りが鼻孔をくすぐり、ざわめいていた胸が鎮まっていくのを感じた。
「私、そんなに長く眠っていたんですか?」
「ああ、七日間も。一日が千日にも感じるほど長くて。本当によかった……」
強く抱きしめ、エリーヌの存在を確かめる。そうしてもまだ足りず、逸る気持ちに押されるようにして、彼女の額にキスを落とした。
「へ、陛下っ」
エリーヌが身じろぎをする。突然のキスで驚かせてしまったらしい。
忙しなく目を動かしたあと、ハッとしたように上体を起こした。
「あっ、あの、それでアンリ様はどうされていますか?」
「よかった……」
「あのときみたいにご心配してくださったんですか?」
「あたり前だ。目覚めないんじゃないかと不安で堪らなかった」
彼女の髪に唇を押しつける。ほのかに甘い香りが鼻孔をくすぐり、ざわめいていた胸が鎮まっていくのを感じた。
「私、そんなに長く眠っていたんですか?」
「ああ、七日間も。一日が千日にも感じるほど長くて。本当によかった……」
強く抱きしめ、エリーヌの存在を確かめる。そうしてもまだ足りず、逸る気持ちに押されるようにして、彼女の額にキスを落とした。
「へ、陛下っ」
エリーヌが身じろぎをする。突然のキスで驚かせてしまったらしい。
忙しなく目を動かしたあと、ハッとしたように上体を起こした。
「あっ、あの、それでアンリ様はどうされていますか?」