皇帝陛下がやっぱり離縁したくないと言ってくるのですが、お飾り妃の私が伝説の聖女の生まれ変わりだからですか?
すると、瞬く間に侯爵から痛みが消え、背筋がすっと伸びる。
「これはすごい! 妃殿下、誠にありがとうございます」
侯爵は何度もお礼を口にしながら、部屋を出ていった。
怪我や痛みを取り除く力のある魔法の使い手はほかにもいるが、エリーヌほどの治癒力を持つ者はいない。
その力で人々の平穏な日常を守るのが自分に与えられた使命だと考え、エリーヌは自分から志願してそれを公務とした。
その力を必要としている人たちが、連日部屋を訪れる。今は宮殿の人たちだけを対象にしているが、近いうちに一般の国民のもとへも出向きたいと考えていた。
「これはすごい! 妃殿下、誠にありがとうございます」
侯爵は何度もお礼を口にしながら、部屋を出ていった。
怪我や痛みを取り除く力のある魔法の使い手はほかにもいるが、エリーヌほどの治癒力を持つ者はいない。
その力で人々の平穏な日常を守るのが自分に与えられた使命だと考え、エリーヌは自分から志願してそれを公務とした。
その力を必要としている人たちが、連日部屋を訪れる。今は宮殿の人たちだけを対象にしているが、近いうちに一般の国民のもとへも出向きたいと考えていた。